書評「ヘッテルとフエーテル」 | フォトグラファーがギャラリストになっていく過程。

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ヘッテルとフエーテル

本当に残酷なマネー版グリム童話@マネー・ヘッタ・チャン


童話になぞった形式で、現在のマネートラブルをパロディ化して綴った本。

誰でも知っているような案件を題材に使うことによって、

多くの人の参考になるんじゃないかと思う。


帯の言葉から引用すると、

「心配性でいつも不安な妹、ヘッテル。

お金のことばかり考えている兄、フエーテル。

激動の時代を生きる2人を待ち受ける末路とは・・・。」

「なぜ人は、すぐに信じてしまうのだろう?」

第1話 ヘッテルとカネーテル
第2話 カネヘルンの笛吹き
第3話 ピノキオ銀行
第4話 アホスギンちゃん
第5話 ヤンデレラ
第6話 ヘッテルと7人のODA・NPO
第7話 王様の金はロバの金
第8話 裸のフエーテル様

となっている。


読み終わるのに1時間も掛からないので、

世の中のマネートラブルに巻き込まれやすい純粋な人には指南書がわりに。

お金が大好きで意味も理解している人にとっては、意見の肯定や知識の追加として楽しめるのでは。


現代の経済でお金が動くということは、誰かが儲けるために仕組まれていることがほとんどなので、

楽して儲かる話や、過度なブームなどは、その背景を考えることが重要だと示唆してくれる本。

もっと深く詐欺やペテンの手口を知りたい方は、

シファキスの「詐欺とペテンの大百科」なども良いと思う。


ナカノタカユキ@インフィル